育児担当制は特に、乳児に対して関わる保育士を決め、おむつ替えや食事、遊びなど関りを持つことです。年齢や月齢が小さなうちは大人との信頼関係を築くことで情緒が安定し、健やかな成長を促します。どのような保育で、どのようなメリットがあるのかご紹介します。
●育児担当制とは?
未満児や乳児など年齢が低い時期は特に、一人ひとりの成長スピードに個人差が大きいものです。保育園は集団生活の場なので、1つのクラスに同じ学年の子どもが集まり保育を受けていますが、全体に向けて指導することや全員が同じ活動を一斉にすることは難しいことですよね。
一人ひとりの生活リズムや月齢、成長に合わせて一日の生活をすすめたり、興味を引き出す遊びをしたり、成長を促す働きかけや関りが大切です。
育児担当制は、一人の保育士は3~4人の子どもを担当し、信頼関係を築きます。関わる時間が長いので保育士と子どもの信頼関係が築きやすく、安心し安定した中で生活することで、子ども本来のチカラを発揮しやすくなります。
決まった人でないとおむつ替えを嫌がったり、食事を食べようとしなかったりする子どもの行動も、育児担当制であれば同じ保育士が関わるため安心して過ごせることでしょう。
●育児担当制によるメリットとは?
子どもが安心して保育園生活を送り、情緒が安定した中で生活することは成長を促し自分を発揮する自信が身につくことが分かっています。
また、保育士は担当の子どもをしっかり見つめられるので、成長や課題に気づきやすく、保護者とのコミュニケーションの中で子どもの様子をより詳しく伝えられることでしょう。子どもの保育を担当制にすることで、保護者もたくさんいる保育士の中から担当の先生が分かり、子どもの様子や悩みを聞きやすくなるのではないでしょうか。
さらには、1年を通して担当の子どもと関われることから、じっくりと子どもと関われるので、保育記録についても書きやすくなるメリットがあります。
これらを踏まえて、本来年齢や月齢が小さいほど保護者と家庭でゆったり過ごすことが理想と言われていますが、現代社会の育児を担う保育士はいわば保護者の代わりとなる存在です。その存在は女性保育士であれば母親に、男性保育士であれば父親の存在に近いものとなるでしょう。
育児担当制は子どもの心を健やかに育むために、最適な保育方法です。